あなたも他の人の口臭に「クサッ」と思った経験が1度はあるのではないでしょうか?
ここ最近、臭いで周囲を不快にさせる「スメルハラスメント」や「スメハラ」という言葉を耳にする機会が増えました。
「スメハラ」は、セクハラ・パワハラ・マタハラといった3大ハラスメントに次ぐ言葉として、注目されています。
「ハラスメントって、強要することだから不快なのに、臭いは仕方がないのでは…?」といった声もありますし、私もそう思う部分もあります。
ですが、他の人の臭いを不快に思ったことがある人というのは多いもの。
スメルハラスメントという言葉があらわれる以前から、声がないだけで不満は存在していたのです。
自分が知らないだけで、恋人や家族、職場の同僚から、「臭い」と言われていたら…ゾッとしてしまいますよね。
このページでは、スメルハラスメントとは?というところからはじまり、具体的な問題として口臭・ワキガなどの体臭・足臭など、どんな種類があり、個人にはどういった対処法があるのか?おまとめしています。
後半には、社内のスメハラ対策ご担当社様向けの対処法もありますので、お悩みの場合はぜひお役立て下さい。
スメルハラスメントとは?
スメルハラスメント、スメハラといった言葉は最近注目を集めているキーワード。臭いによって他人に不快感を与えることを指します。
最近注目されている言葉ではあるものの、その問題は以前からあったもの。
[voice icon=”https://e-nioi.com/wp-content/uploads/2018/07/joseikuchikonega.jpg” name=”佐藤研究員” type=”l”]確かに他人には指摘しずらいデリケートな問題…これまで表に出なかっただけで、実は以前から不快に思う人が多数いらっしゃった問題なのです。[/voice]
2017年に、男性向けのデオドラント商品でご存知の方も多い「マンダム」は、身だしなみについてのアンケートを実施しました。その結果、職場で不快に思う身だしなみの1位は体臭、続いて2位は口臭となっています。
引用元:職場のニオイに関する意識調査2017(2) ~ニオイ(体臭)と印象~|(株)マンダム
(株)マンダムが行った意識調査、前回は2014年でしたが、「不快に思う身だしなみ」の順位は2014年から2017年で変化無し。1〜2位は、ずっと臭いに関する部分なんです。
むしろ、2017年には体臭に対して不快さを感じる意識が高まっていることがわかります。
意図的に臭いを発している人がいるわけでもありませんし、スメルハラスメントという言葉は少し押し付けがまし表現と感じる人も多くいらっしゃいます。
一方で、ワキガの方がケアをしなければ、「臭いケアをしないこと自体」が他の誰かにとって嫌がらせになってしまう、ということもあるのです。(私がまさにそうでした。)
また、女性の中には職場での臭いに声が出せず、一種の臭いアレルギーのようなものが現れてしまった方も。誰に相談しても真に受けてもらえず、日常生活にも支障がでるほど臭いに過敏になってしまい、最後には職を失ってしまったという事例もあります。
[voice icon=”https://e-nioi.com/wp-content/uploads/2018/07/joseikuchikonega.jpg” name=”佐藤研究員” type=”l”]言葉が適切か不適切かという前に、臭いは意識せざるを得ない問題に感じました…[/voice]
(株)マンダムは企業の担当者様向けに、臭いに関するセミナーを行うなど、新たな身だしなみとして臭いに関する意識付けも行っています。
また、中日新聞社が運営する女性向けWEBサイト「オピ・リーナ」で実施したアンケートでは…
[aside type=”boader”]
「自分の臭いや体臭が気になる」という方は70%
「他人の臭いや体臭が気になる」という方は86%
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といった結果も出ています。
職場、プライベートかかわらず多くの場面で臭いに関して何かしら気になっている人は多いものです。
最近では、コニカミノルタが開発した「Kunkun Body (クンクンボディ)」という、体の様々な箇所の臭いの強さを数値で見える化し、チェックできる商品も発売。男性だけでなく女性からも強い関心を集めました。
[voice icon=”https://e-nioi.com/wp-content/uploads/2018/07/joseiyoikuchikopoji.jpg” name=”佐藤研究員” type=”l”]「人のふりみて我がふり直せ」ではないですが、他人の臭いが気になるからこそ、自分の臭いの不快さを把握して改善したい、という方が多いのだと思います💡[/voice]
参考:ニオイ(体臭)がすることで対人評価は「-54点」!印象に影響するのは視覚よりも嗅覚!?|(株)マンダムのプレスリリース
におい&スメハラに関するアンケート集計結果 | 編集部ブログ | オピ・リーナ(Opi-rina)
世界初ニオイ見える化チェッカーKunkun body(クンクン ボディ)|コニカミノルタ
スメルハラスメントの種類
スメルハラスメントやスメハラに関心が集まっている、というお話を最初にしました。
スメハラには具体的にどのようなものがあって、どのような対策をすれば良いのでしょうか?
まずは以下にスメルハラスメントの種類を簡単におまとめしました。その次に、ひとつひとつについて対処法もお調べしています。
[aside type=”normal”]スメルハラスメントの種類
- 口臭
- 体臭
- 年齢臭
- ワキガ
- 香水・柔軟剤による強すぎる香り
[/aside]
大きく分けるとこの5つがあります。
まずは多くの方が普段から気にしてはいるものの、正しい対策ができていないケースも多い口臭です。
そして体臭には汗臭・足臭に加え、女性特有のデリケートゾーン臭が含まれ、男性に多い年齢臭にはミドル脂臭・加齢臭が含まれます。
そして、ワキガは最も人からの印象を下げかねない臭いです。
意外に思われるかもしれませんが、香水や柔軟剤を多く使用する方は、強すぎる香りが体臭や衣類の生乾きなどと相まって、他人に不快に思われることも。
[voice icon=”https://e-nioi.com/wp-content/uploads/2018/07/joseiyoikuchikopoji.jpg” name=”佐藤研究員” type=”l”]できれば人から指摘されたくない、これらの臭いケア。それぞれの予防法をご紹介します。[/voice]
口臭によるスメルハラスメントの原因と予防する方法
まずは口臭によるスメハラと、予防法です。
口臭に関しては普段からケアしておきたいですよね。スメハラの中でも最も身近に起こりやすいものだと思います。
そんなお口のイヤな臭いには、3種類の原因があると言われています。
[box class=”pink_box” title=”口臭を悪くする3つの原因”]
- 歯周病などによる病的口臭
- 歯垢・舌苔(ぜったい)や体内環境による生理的口臭
- ニオイの強い食べ物やアルコールなどによる食事由来の口臭
[/box]
歯周病などの病的な口臭は、歯科医師などに相談することが最も早く解決するものです。
生理的口臭については、多くの方が実践されているのが食後の歯ブラシやマウスウォッシュを活用されている方が多いのではないでしょうか。食事由来の口臭の場合は、気にして臭いの強いものを避ける方も多いハズ。
ですが、生理的口臭、食事由来の口臭はストレスや睡眠時間など、体内環境による影響も受けやすいもの。生活習慣ばかりはなかなか変えることが難しいのが実態です。
歯ブラシやマウスウォッシュなど、部分的なケアを色々していても、思ったように効果が感じられない場合も多いのです。
口腔内だけでなく、体の内側からのケアも可能な口臭改善のためのサプリメントもあると安心感が違います。
普段の生活にプラスするだけで口臭が劇的に改善された口コミもあり、取り入れることが非常に簡単です。
病的な口臭で通院している際のメンテナンスにも役立ちますよ。
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体臭によるスメルハラスメントの原因と予防する方法
体臭のスメハラには汗臭・足臭に加え、女性特有のデリケートゾーン臭も含まれます。
汗臭・足臭やデリケートゾーンの臭いは、皮膚にある汗と雑菌により引き起こされます。
汗と混ざった皮脂、角質や垢、汗に含まれるタンパク質などを皮膚に常駐する細菌が食べて繁殖し、悪臭の原因となる成分をつくりだすのです。
[box class=”pink_box” title=”汗臭・足臭・デリケートゾーン臭の原因”]
- 体から出る汗が皮脂・角質と混ざる
- 皮膚に常駐する細菌が汗に含まれる成分を食べ繁殖する
- 悪臭となる成分がつくりだされる
[/box]
汗臭は通常のボディソープでも殺菌性・保湿性に優れたものを使用すれば多少は気にならなくなるでしょう。
男性の方が足の臭いはキツそうなイメージがありますが、女性もブーツやパンプスといった蒸れやすい靴を履く機会が多いため注意が必要です。
仕事でもデートでも、足が臭い女と思われるのは耐え難いものがありますよね。
殺菌・制汗に優れた有効成分が含まれるのはもちろん、保湿ケアまでできるボディソープやクリームを使用することで大きく臭いを改善することができます。
意外に思うかもしれませんが、足の臭いケアにはワキガ用のデオドラントクリームを使用するのが今のところ最もおすすめです。
女性特有のデリケートゾーンの臭いは、生理中のおりものなどにより雑菌が繁殖しやすいため。ストッキングに下着にと、デリケートゾーンが蒸れやすいので、普段からお悩みの方も多いと思います。
海外ではデリケートゾーンケア用のボディソープがドラッグストアにも陳列されていて、個別にケアする習慣もあります。最近は日本でも専用の商品が通販を中心に多く見られるようになってきました。
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年齢臭によるスメルハラスメントの原因と予防する方法
年齢臭によるスメルハラスメントは、ミドル脂臭・加齢臭が主なものです。
特に、女性からのスメルハラスメントに関する不快感が大きいもののひとつですが、声に出して言えないんです。
年齢だから仕方ない、ということではなく、わかっているからこそ、年を重ねた方ならではのケアが必要です。逆に言うと、わかっている上でニオイまで気にしてくれる男性を素敵に思わない女性はいません!
ミドル脂臭・加齢臭の大きな違いは、臭いの発生する場所と臭いの種類。大まかに自分の臭いがどちらなのか?把握することでケアする方法も見えてきます。
[box class=”pink_box” title=”ミドル脂臭・加齢臭の違い”]
- ミドル脂臭の場所:頭皮や耳の上・裏側から発生
- ミドル脂臭の臭い:使い古した油・生ゴミのような臭い
- 加齢臭の場所:体幹周辺、胸や背中から発生
- 加齢臭の臭い:枯草や古びた畳のような臭い
[/box]
まず、ミドル脂臭の原因としては、足臭や汗臭と同じく、汗とまざった皮脂や垢を食べて繁殖する雑菌によるもの。
30代〜50代の男性の皮脂にはこの臭いのもとになる成分が多く含まれるため、より強い臭いが発生するのです。
また、男性は女性と比べシャンプーを入念に行わない方も多いと言われます。頭皮や耳の上、裏側など、皮脂がしっかり落ちておらず、常に臭いが発生している場合があるのでご注意下さい。
ミドル脂臭は臭いのタイプとして、使い古した油・生ゴミのような臭いがします。
加齢臭は、体幹周辺の皮脂の酸化により起こります。
こちらも、50半ば以降、年齢を重ねることで臭いの元となる成分の分泌量が増えるため発生するもの。
背中から衣類にも臭いが移りやすいので、体を洗う時は背中までしっかり洗うのがポイント。
こまめに使用できるデオドラントペーパーで肩や背中の皮脂を拭き取る習慣があるとさらに良いです。
加齢臭は臭いのタイプとして、枯草や古びた畳のような臭いがします。
[voice icon=”https://e-nioi.com/wp-content/uploads/2018/07/joseiyoikuchikopoji.jpg” name=”佐藤研究員” type=”l”]年齢だし…と我慢してくれる同僚やご家族もいるかもしれませんが、臭いがなくスッキリした男性は若く見られます。仕事のプレゼンや対応にも説得力がマシマシです😊[/voice]
参考:においの基礎知識 男性体臭のメカニズムと対処方法|男の体臭やにおいを科学する『男のにおい総研』
ワキガによるスメルハラスメントの原因と予防する方法
ワキガは、スメルハラスメントの中でも最も注意したいもののひとつです。
ワキガが慢性化している場合、自分では気がつかないにもかかわらず、常に強烈な臭いが出てしまっている場合がほとんど。思春期や学生にとっては人間関係にも影響がありますし、適切なケアが必要です。
ワキガの場合は、無自覚なまま強い臭いが出てしまうので、対処のとりようがないと考え、あきらめてしまいがちです。ですが、自宅でできる範囲でもかなりワキガ臭を抑えることは可能です。
まずはワキガ発生の原因を把握することが臭いケアの第一歩。ワキガの臭いも汗臭や足臭と同様、以下のような流れで発生します。
[box class=”pink_box” title=”ワキガ臭の原因”]
- 体から出る汗が皮脂・角質と混ざる
- 皮膚に常駐する細菌が汗に含まれる成分を食べ繁殖する
- 悪臭となる成分がつくりだされる
[/box]
ワキガの場合は脇に多くあるアポクリン汗腺からの汗が臭いの大きな原因です。
このアポクリン汗腺から出る汗は通常の汗よりも臭いの元となるタンパク質や脂質を多く含み、雑菌が繁殖する際に臭い成分がより多く生まれるのです。
[voice icon=”https://e-nioi.com/wp-content/uploads/2018/07/joseikuchikonega.jpg” name=”佐藤研究員” type=”l”]ワキガにお悩みの方は、このアポクリン汗腺が比較的多い傾向があります。[/voice]
ワキガによるスメルハラスメントを予防するには、脇の制汗・殺菌をしっかりと行う必要があります。
お風呂上がりの寝る前や、朝起きてシャワーをした後などに、ワキガ用のクリームを使用することで、制汗・殺菌・保湿をしっかりと行い、お肌のコンディションを整えることが重要です。
将来的に手術を検討している方も、今すぐにできるケアとして、ワキガ用クリームは手軽です。
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香水・柔軟剤の香りによるスメルハラスメント
意外にも多い香水や柔軟剤の香りによるスメルハラスメント。
香りのあるものだけでなく、体臭やワキガ臭を上書きする目的で使用する人もいらっしゃると思います。ですが、不快な臭いを隠すために、より強い臭いを重ねるのは逆効果になることも多いもの。注意が必要です。
対策としてこれらのスメハラを予防するためには、強すぎる香りにならないよう、香水ならTPOに合わせて、飲食店や職場などでは控えたり、柔軟剤の場合は使用量を調整しましょう。
[voice icon=”https://e-nioi.com/wp-content/uploads/2018/07/joseiyoikuchikopoji.jpg” name=”佐藤研究員” type=”l”]生乾きになってしまいがちな梅雨の時期など、ついつい柔軟剤を増やしてしまいがちですが、部屋干し用洗剤と乾燥機を併用するなど、また違った予防対策もあります💡[/voice]
また、自分の体臭が気になるために香水や柔軟剤、香り付きのデオドラントスプレーなどを使用している場合、体臭の原因そのものを改善しなければ解決とは言いにくいかもしれません。
面倒かもしれませんが、臭いの原因に対して個別にケアできる商品を利用して、臭い予防することをおすすめします。
職場でのスメルハラスメントにも注意喚起を
最後に、職場で起こるスメルハラスメントについて解説します。
職場で起こるスメハラについては、そのほとんどが女性からの訴えです。
しかし、パワハラ・マタハラといった言葉もあるように、女性は男性社員に、この曖昧な「臭い」という問題を指摘できないことがほとんど。
そこまで風通しの良い、体制の整った会社というのはあまりないと思います。男性同士であっても難しいですよね?
「上司から一言言えば良いのでは?」という声もありますが、臭いの問題は人権侵害に発展しかねない側面もあり、非常にナイーブな問題です。
もちろん、デスクに臭いケア商品を置いておくなど、もってのほかです。
人事部の方など、企業がとりうる対策としては以下のようなものがあります。
[aside type=”boader”]
- 空調設備を充実させる
- アレルギーやつわりの人がいるため、臭いや香水、デオドラントについての注意喚起をする
- 臭いに関する「アンケート調査」を実施し、資料を社内全体でシェアする
- 部署やフロア単位で習慣付けし、給湯室や洗面所に消臭スプレーを置き全員で使用する
- 外部から臭いに関するクレームが出ているということを伝える
- 臭いに関するスメハラセミナーや、身だしなみの一部として定着させる取り組みを行う(会社の規則として定める)
- 被害報告の窓口を用意し、個人間の問題にさせない努力をする
- 担当部署から2人きりで伝えるようにし、加害者のことを思っている意志と共に伝える
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特に、体を清潔に保つ意識については、個人差があることもあるハズです。
毎日朝晩お風呂に入る人もいれば、2日に1回という方、湯船に浸からず簡単に済ませる方もいらっしゃいます。
そのため、注意喚起の際にはスメルハラスメント予防法をセットで伝えることを心がけるべきでしょう。
スメルハラスメントに向き合うことで笑顔あふれる日常に
スメルハラスメントは職場でも家庭や学校、友達関係の間でも起こりうるちょっと面倒な問題です。
しかし、個人個人の衛生観念への意識や臭いに対する配慮で、確実に解消することができるものでもあります。
「まさか自分がニオっているわけがない…」と思いがちな臭いのトラブルは、加害者側になると一瞬で他人からの好感・評価を落としかねません。
普段からケアをすることで、常に良い匂いがする笑顔あふれる日々を過ごすことができます。
当サイトではニオイのトラブルや解消法について、より詳しい情報もお届けしています。ぜひ、あなたのデイリーケアにお役立て下さい。